ウールのように暖かい
リネンの起毛生地。
表地 織り: 京都 / 加工:滋賀
京都麻織物さん
表地には、ウールのような見た目と質感がとても珍しい起毛リネン100%を使用。ヘリンボーン模様が生地に立体感を持たせ、上品でラグジュアリーな雰囲気が漂います。
春夏のイメージが強いリネンですが、実は秋冬にもおすすめの素材。吸水・放湿・速乾性に優れたリネンは、体温を奪うことなく水分を外へ逃しながら内側の温度を一定に保つため、冬にもふんわり温かく過ごせるのです。寒さに弱いデザイナー自身も、真冬のパリでこのコートを纏いながら、まるでウールのような生地の温かさに感動しています。
日本で最も歴史のあるリネン専門商社さんが開発した上質なリネン生地の心地良さを、ぜひ体感してください。
コットンの産毛と
職人技が融合した逸品。
裏地 織り&加工:山梨
エルトップさん
高級裏地として有名なベンベルグ(キュプラ)は、シルクのように滑らかな質感で、静電気が起きにくく、放湿・速乾性に優れた素材です。
本来は繊維として利用できずに捨てられるコットンリンター(コットンの種の周りに生えるうぶ毛)を原料とするため、エコな再生繊維としても世界中から高い評価を得ています。
このコートに使用しているのは、株式会社エルトップさんのブランド「LOISIR®(ロアジール)」の裏地。山梨・富士吉田で受け継がれる「甲州織」の技で、特に難しいとされる “ベンベルグの先染め織り” を実現されています。この織物を生産できるのは、山梨とイタリアのコモ地方にある工場だけだそう。プリントや後染めには出せない奥行きと高級感は、ため息ができほどの美しさです。
なんと原料は“牛乳”!
土に還るエコでおしゃれなボタン
表ボタン 製造&加工:イタリア
D.E.Bさん
牛乳に含まれる「カゼイン」というタンパク質を固めて作られる、カゼインボタン。多くの手間と時間を要して作られるこのボタンは、象牙のような高級感のある風合いを持ち、強度にも優れています。“自然に還るプラスチック”として、環境面からも注目を浴びている素材です。
巧みな染色技術でベルベットのような質感が見事に再現されたデザインは、北イタリアのものづくり産地・カルピ(Carpi)に自社工場を持つD.E.Bさんによるもの。さりげない光沢と絶妙な色合いで、洋服の個性をぐっと引き立ててくれます。
内側で輝く、白蝶貝のボタン
力ボタン 製造&加工:イタリア
D.E.Bさん
コートやジャケットのボタン裏につける、「力ボタン」と呼ばれる小さなボタン。生地への負担を減らし、ボタンを取れづらくする役割を持つ、縁の下の力持ちです。手つなぎコートの力ボタンには、貝素材の中でも最高級と言われる白蝶貝(White mother of pearl shell)を使用。深みのある輝きとぷっくりと加工させた形が美しく、裏側の細部までスタイリッシュなデザインに仕上がりました。
————– 18W01COAT 手つなぎコート ————–